
【お茶の淹れ方】急須について
こんにちは!白鷺茶房の赤松です。
本日はお茶を淹れる際の「急須」についてご説明します。
店頭でも、「急須は何を選んだら良いんですか?」というご質問をたくさん頂きます。
そこで今回は、急須の特徴と選び方について解説していきます。
大きく分けて「素材」「形状」「茶漉し」の3つの視点から、その仕組みを整理します。
1. 素材の選び方:「吸水性」の有無で分ける
急須の素材は、主に、陶器・炻器(せっき)・磁器・ガラス・樹脂の5つに分かれますが、最も重要な違いは「お茶を吸うかどうか(吸水性)」です。
① 吸水性がある素材:陶器・炻器(せっき)
茶葉の渋みや雑味を適度に吸着してくれるため、味がまろやかになりやすいというメリットがあります。
ただし、味だけでなく「香り」も急須が吸い込んでしまうため、基本的には同じ系統のお茶専用にする必要があります(緑茶を入れた急須で紅茶を淹れると、香りが混ざって違和感が出ます)。
-
炻器(せっき): 日本の伝統的な急須(常滑焼や万古焼など)のほとんどがこれです。陶器よりも少しツルッとしたガラス質を含んでおり、煎茶を淹れるのに最もおすすめです。
-
陶器: ざらっとした質感で、より吸水性が高いのが特徴です。ほうじ茶など、高温で香ばしさを楽しむお茶によく合います。
② 吸水性がない素材:磁器・ガラス・樹脂
お茶の成分を吸わないため、良くも悪くも「茶葉本来の味と香りがダイレクトに抽出される」のが特徴です。匂い移りがないため、1つの急須でどんなお茶でも使い回せます。
-
磁器・ガラス: 香りを楽しみたい烏龍茶や紅茶、または低温で繊細な旨みをじっくり引き出したい玉露などに向いています。
-
樹脂: 「持っても熱くない」「落としても割れない」という圧倒的な扱いやすさがメリットです。
2. 形状の選び方:「保温性」の違い
急須の形は、お湯の「温度」に関連します。
-
丸い形状: 保温性に優れています。お湯の温度を高く保ったままじっくり抽出したい、烏龍茶や紅茶に向いています。
-
平たい形状: 熱が逃げやすく、中の温度が下がりやすい構造です。高温による苦みを出したくない、煎茶系に向いています。
3. 茶漉しの選び方:「茶葉が広がる空間」の広さ
お茶を上手に淹れるために最も大切なのは、「急須の中で茶葉がしっかりと広がるスペースがあること」です。
-
避けるべき形(カゴ型): 取り外しができるステンレス製の「カゴ型茶漉し」は、一見便利ですが、茶葉が広がる空間が狭すぎるため、お茶本来の味や旨みを引き出しにくくなります。
-
おすすめの形(本体一体型): 急須の穴そのものが細かく開いているもの(セラメッシュなど)や、内側に広く網が張られているものがベストです。ステンレスの金属臭が気になる方は、急須と同じ素材(陶製)の茶漉し一体型をお選びください。
※なお、茶葉が細かい「深蒸し煎茶」を淹れる場合は、網の目がかなり細かい専用の急須が必要です。もしお手元にない場合は、100円ショップなどで手に入る外付けの茶漉しを併用してください。
まとめ
-
ひとつの急須を万能に使いたい方 ➔ 磁器、ガラス、樹脂 (ダイレクトな味わい・使い回しが利く)
-
お茶本来の渋みを整えて、本格的に煎茶を楽しみたい方 ➔ 炻器(平型・一体型茶漉し) (まろやかな味わい・煎茶特化)
以上の点を参考にして、急須を選んでみてください!

